2011-10-17
WordPress 3.3 ベータ 1 での変更点: 個人的まとめ
10月11日に WordPress 3.3 ベータ 1 が公開されました。
現時点 ( 3.3 ベータ 1 英語版 ) での主な変更点と気になった箇所についてまとめました。
WordPress | 日本語 » WordPress 3.3 ベータ 1
https://ja.wordpress.org/2011/10/11/wordpress-3-3-beta-1/
- メディアアップローダー
- 管理バーの改善
- 管理サイドバーのサブメニュー・フライアウト(横向き展開)
公式ブログでは上の3つがあげられていましたが、それ以外に気になったところをいくつか。
- パーマリンク設定に投稿名が追加
- 通知機能
- レスポンシブな管理画面
- API の改善
- その他細かい変更
メディアアップローダー
Flash ベースのメディアアップローダーから、Plupload というオープンソースのアップローダーに変更。
Plupload の開発は、TinyMCE と同じところが作っているそうです。
メディアの新規追加をドラッグアンドドロップでできるようになります。
今まで通りの “ ファイルを選択 ” も可能ですが、ドラッグアンドドロップでアップロードすれば、「どのフォルダーだっけ?」と悩むことがなくなるし、手間もちょっと省けると思います。
また、複数ファイルをドラッグアンドドロップでアップロードも可能です。
Plupload に変わり、管理画面のボタンが変更になります。
メディアごとに分かれていたボタンが1つにまとまります。
3.3 ベータ 1 に入っている Plupload は、バージョン v1.5b でした。
公開されている最新版は バージョン 1.5.1 です。
この機能に関していくつか修正が入っているので、3.3 正式版がリリースされるときにはバージョンアップしていると思われます。
管理バーの変更
現在のものよりも中身がシンプルになった印象。
管理画面のヘッダー部分と統合し、検索窓や外観などがメニューから外されたことで、余計に先頭からのスペースを取らないように。
また、今までフッター部分にあった Codex やフォーラムへのリンクなどがこちらに統合されています。
About This Version ( WordPress ロゴでも同じ ) をクリックすると、新機能の簡単な紹介が表示され、この記事で紹介している大きな変更点が書かれています。
3.2.1 までは、管理画面内の管理バーを使うかどうか選べましたが、3.3 からは自サイトへのリンクが管理バーに含まれているため、非表示にできなくなりました ( Ticket #17899 )。
ログイン中にサイトに表示される管理バーについては、今までと変わらず表示、非表示をプロフィールから選択できます。
管理サイドバー
3.2 ではメニューを閉じているとフライアウト式にサブメニューが表示されますが、3.3 からはメニューが開いている時にもフライアウト式でサブメニューが表示されるようになります。
目的のページにたどり着くまでにクリックする回数が減り、素早く辿りつけるようになります。
メニューを開きっぱなしにしておきたい人には不評かもしれませんが、それについては新バージョンに慣れてしまったほうがいいかと。
メニュー自体は隠れているだけなので、どうしても現行の開閉式がいいというのであれば、管理画面の CSS と JavaScript を変更すればできると思います。
パーマリンク設定に投稿名が追加
%postname% が冗長な rewrite rule をもたらさないようにするというチケット ( Ticket #16687 ) があり、選択肢に投稿名が追加されていました。
参考: So really, don’t use just /%postname%/ as your permalink structure. | Digging into WordPress
https://digwp.com/2011/06/dont-use-postname/
という記事があったりとあまり良くないイメージだった %postname% 単体での設定ですが、3.3 からは他の基本設定と同じように使えるようになるみたいです。
通知機能
ユーザー向けの新機能が WordPress のコアアップデートに含まれている場合、インストール時とアップデート後に一度だけ新機能をハイライト表示してくれるようになります。
この機能をオフにするにする方法は次のリンク先で紹介されています。
正式版リリース時に変更になっている可能性もあるので、使用する場合は要確認。
レスポンシブな管理画面
Twenty Eleven でレスポンシブ・デザインが採用されましたが、今回は管理画面にもレスポンシブ・デザインが一部採用されました ( Ticket #18198 )。
ダッシュボードを開いた状態でブラウザの横幅を狭くしていくと、ダッシュボードウィジェットの横幅がだんだんと狭くなっていき、管理サイドバーが自動的に閉じます。
それ以上は特にアクションはなく、最後は横スクロールが表示されます。
これくらいしか見つけられなかったですが、他に何か見つけられた方は教えて下さい。
編集画面で試してみましたが、タイトルや本文の入力欄が狭まらず、要素が重なってしまいます。
Responsive Admin for Small Screen Devices という名前で別のチケットが切られていて ( Ticket #18655 ) 、 マイルストーンが Future Release となっているので、3.3 では対応されないかもしれません。
3.3 でどれくらい対応されるかはまだ不明ですが、今後はより一層マルチデバイス対応や様々なブラウザのサイズへの対応がされていくようです。
ウィジェット関連
テキストウィジェットでショートコードが使えるように ( Ticket #10457 )。
また、テーマを変更した際にウィジェットの中身が消えないようになったそうです ( Ticket #17979 )。
さよなら IE 7 ?
3.2 で IE 6 が管理画面非対応になり、まともに見れる状態ではなくなりました。
3.3 ベータ 1 では、フライアウトメニューのレイヤーが下にもぐりこんでしまったり、メディアアップローダーが使えなかったので、3.3 で IE 7非対応になるのかなと思っていましたが、とりあえず今回は IE 7 非対応にすることは無さそうです ( Ticket #18199 )。
フライアウトメニューに関しては、Flyout Menus Unusable in IE7 (Layering) ( Ticket #18924 )というものがあったので、ベータ 2 では直っているはずです。
メディアアップローダーに関しては、No way to upload media in IE7 (Select File doesn’t respond) ( Ticket #18918 ) というものがあったので、ボタンが消える問題は修正されそう。ただ、目玉機能の1つのドラッグアンドドロップでのアップロードはできない可能性が高いです ( たぶん IE 8 も )。
管理画面が HTML 5 に
管理画面が HTML 5 のドキュメントタイプに変更になっています ( #18202 )。
その他細かい変更
- テーマリポジトリーとテーマインストーラーが子テーマ対応
- API の改善 ( メタデータ API、設定 API、エディタ API )
- 同梱の jQuery は 1.6.4、jQuery UI は 1.8.16 に ( 3.2.1 では jQuery 1.6.1、jQuery UI 1.8.12 )
- TinyMCE のバージョンが 3.4.2 から 3.4.5 に
最後に
WordPress 3.3 は、順調に進めば11月の終わりごろに正式版がリリースになる予定のようです。
冒頭で紹介した記事にも書いてありますが、現在はまだベータ版です。
いち早く新バージョンを試してみたい方やベータテスターとして協力したい方は、ローカル環境などの現在稼働中のサイト以外のところで試してみてください。
今回初めてベータ版について記事を書いてみましたが、書いてる途中でバグフィックスされたり、マイルストーンが Future Release に変わったり。まとめるのはリリース候補版が出てからのほうがいいなと思いました。。。